| 要旨トップ | ESJ66 シンポジウム 一覧 | 日本生態学会第66回全国大会 (2019年3月、神戸) 講演要旨
ESJ66 Abstract


シンポジウム S09  3月17日 9:30-12:30 Room G

生態学者×実務者 -自然環境の保全から活用に向けた社会構築の道筋を考える-
Ecologist x Practitioner - Considering the path of social construction for conservation and utilization of the natural environment -

上野裕介(石川県立大学), 西田貴明(三菱UFJリサーチ&コンサルティング / 総合地球環境学研究所), 宮川絵里香(三菱UFJリサーチ&コンサルティング), 大澤剛士(首都大学東京)
Yusuke Ueno(Ishikawa Prefectural Univ.), Takaaki Nishida(Mitsubishi UFJ Research & Consulting / Res. Inst. for Humanity & Nature), Erika Miyagawa(Mitsubishi UFJ Research & Consulting), Takeshi Osawa(Tokyo Metropolitan Univ.)

生物多様性に関わる様々な課題は、今や研究者だけのものではなく、人類全てに関連する社会的な関心事となった。日本においては、特に名古屋で2010年に開催されたCBD COP10(生物多様性条約第10回締約国会議)が契機となり、生物多様性という用語の経済社会への浸透が進み、さらにグリーンインフラ(GI)やEco-DRR、SDGsといった多様な社会課題と生態学の関わりに関する議論が広がることで、研究者以外の実務セクターも積極的にこの課題に関わるようになった。企画者らは、これまで職業として研究と実務を経験し、生態学会大会において生物多様性の社会実装に向けたシンポジウムを継続的に開催し、研究者以外の様々なステークホルダーを交えた議論を重ねてきた。これまでは特に行政施策と学術研究の橋渡しに主眼を置き、いくつか連携に向けた示唆を得ることができた。そこで本シンポジウムは、近年、注目が集まる自然環境の保全から活用に向けた社会構築の方向性を検討するため、生物多様性に関わる直接的な実務を担う建設・環境コンサルタントの役割に着目し、それらの一線で活躍する実務者を招き、互いの経験や考え方を共有する。これにより、自然環境活用型社会の構築に向けた新しい観点を見出し、生態学研究の更なる深化に寄与することを目的としている。
司会・進行:宮川絵里香・西田貴明(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)

[S09-1]
趣旨説明:自然環境を保全し活用する社会を創造する上で、私たちに何が必要なのか? 上野裕介(石川県立大学)
What is necessary for us in creating a society that conserves and utilizes the natural environment? Yusuke Ueno(Ishikawa Prefectural Univ.)

[S09-2]
片思いは成就するのか?生態学者とコンサルタントの長いお付き合いを考える 大澤剛士(首都大)
The road of making good relationships between ecologists and practitioners Takeshi Osawa(Tokyo Metropolitan Univ.)

[S09-3]
自然資本活用型コミュニティビジネスの可能性と課題 幸福智(いであ(株))
Possibility and challenges of community business utilizing natural capital Satoshi Kofuku(IDEA Consultants, Inc.)

[S09-4]
グリーンインフラ推進における横断的連携方策について 渡邊敬史((株)建設技術研究所)
Cross-sectional cooperation policy in green infrastructure promotion Takashi Watanabe(CTI Engineering Co., Ltd.)

[S09-5]
沿岸域におけるGIの社会実装に向けた取組と課題 吉原哲(八千代エンジニヤ)
Efforts and issues for social implementation of GI in coastal areas Satoru Yoshihara(Yachiyo Engineering Co., Ltd.)

[S09-6]
自然資本の活用に向けた多様な主体の連携・協働について 池田正(三菱UFJ)
Collaboration and cooperation of various entities toward utilization of natural capital Tadashi Ikeda(MURC Co., Ltd.)

[S09-7]
千葉県印旛沼流域における実践と研究の連携に向けた取組 小笠原奨悟(パシフィックコンサル)
Cooperation toward regional development of Lake Inba-numa through local involvement and research Shougo Ogasawara(Pacific Consultants Co., Ltd.)

[S09-8]
産官学オープンイノベーションによる自然環境活用型社会の実現:守谷市のGI推進事例 長谷川啓一(福山コンサルタント)
Realization of a society that utilizes natural environment through open industry innovation: Case study of GI promotion by Moriya city Keiichi Hasegawa(Fukuyama Consultants Co., Ltd.)

[S09-9]
研究者と実務者の役割の違いと連携方法:野生動物管理の分野を例に 岸本康誉(WMO)
Role sharing and cooperation method between Researcher and Manager: a case of Wildlife Management Yasutaka Kishimoto(Wildlife Management Office)


日本生態学会